ブルームバーグの「BQuant エンタープライズ」、クオンツ投資戦略の構築をサポートし、運用開始までの時間短縮が可能に

2021年9月30日

~クラウドベースのプラットフォーム「BQuant エンタープライズ」は、既存のエンタープライズインフラストラクチャと統合し、拡張性の高いブルームバーグのマルチアセットクラスのデータに即時にアクセスできる
当社初のデータサイエンスソリューションを提供~

【ニューヨーク】ブルームバーグは本日、金融市場のクオンツアナリストやデータサイエンティスト向けに、パブリッククラウドおよびプライベートクラウドベースの分析プラットフォームである「BQuant エンタープライズ(BQuant Enterprise Platform)」を発表しました。カスタマイズ可能なターンキーソリューションであるBQuant エンタープライズを活用することで、金融サービス企業は、投資プロセスのあらゆる側面にクオンツアプローチを取り入れ、より積極的に競争力を高めることが可能となります。さらに、同プラットフォームは、ブルームバーグが金融市場に特化して設計した初のデータサイエンスソリューションであり、当社の高品質で市場をリードするマルチアセットクラスの包括的な金融データやオルタナティブデータへのアクセスを、直ちに運用可能な状態で提供します。

ブルームバーグのエンタープライズ・データ部門グローバルヘッドであるトニー・マクマナスは、次のように述べています。「世界の大手金融機関では、コスト削減しつつ、トレーディング戦略を改善するために、クオンツ投資を本格的に採用しています。しかし、参入コストが高いため、大多数の金融機関は不利な立場に置かれています。BQuant エンタープライズは、お客様の主要プラットフォームとして活用でき、さらに、企業が有する既存のデータサイエンスの研究環境とも数日間で統合ができる、高性能なプラットフォームとして、競争条件の公平性をもたらします」

クオンツアナリストが注力している取り組み

金融業界の有力企業は、数理モデル、膨大なデータ、計算能力を駆使して投資戦略を評価し、新しいアイデアを生み出すクオンツアナリストをサポートするシステムの構築に、多額の投資を行ってきました。BQuant エンタープライズを活用することで、高度なデータサイエンスがもたらす利点を、フロントオフィスのチームが即座に享受できると同時に、ソリューションを既存のインフラ、データベース、ワークフローと統合することで、IT部門が技術投資による効果を最大化することができます。

BQuant エンタープライズは、アナリストが意思決定のためにモデルを作成・検証し、本番環境に投入するための、より効率的なワークフローを提供します。このプラットフォームは、金融に特化したツール、サービス、ライブラリで構成されており、アセットクラスを問わず、ファクターモデルの評価、バックテスト戦略、ポートフォリオの分析など、広範な定量分析をサポートします。BQuant エンタープライズの特長は以下の通りです。

  • すぐに利用可能なデータセット:ブルームバーグが提供する、高品質で市場をリードするマルチアセットクラスの包括的な金融データやオルタナティブデータへのアクセスに加え、自社の内部データを利用することも可能です。
  • Pythonベースの環境:金融市場を専門とするクオンツアナリストやデータサイエンティストの間では業界で選好されているPythonやJupyter Notebookをベースとしたインタラクティブなプラットフォームで、Pythonのオープンソースの科学計算エコシステムを利用し、上級ユーザーが独自のアプリケーションを構築できるようにします。
  • 定量的なワークフロー:APIファーストな分析と革新的な分野別ツールが連携し、初期データ探索からバックテスト、最適化、可視化まで、完全にカスタマイズ可能なエンドツーエンドのワークフローを提供します。
  • リサーチ結果の共有:クオンツアナリストから、ポートフォリオマネジャーやその他の利用者に至るまで、組織全体で分析結果を容易に共有することができます。また、アプリケーション内でデータを自動的に更新する機能も備えています。
  • エンタープライズ管理機能とセキュリティ:企業の管理者による、環境、コードリポジトリ、ユーザー、役割の管理が可能です。
  • クラウド対応:最も一般的なパブリッククラウドに加え、オンプレミスのプライベートクラウド環境とハイブリッドクラウド環境にも対応しています。
  • サポート:企業がBQuant エンタープライズのインストールをカスタマイズできるよう、万全の体制が整ったブルームバーグのカスタマーサポートが支援します。

490億ドル規模(註1)の独立系グローバル投資運用会社で、様々なアクティブ投資戦略を提供しているソーンバーグ・インベストメント・マネジメントのポートフォリオ・アナリティクス・マネージャーを務めるイゴール・R・クズネツォフ博士は、次のように述べています。「弊社は、プログラムによるワークフローがポートフォリオ構築にもたらすメリットを早くから認識していました。このニーズを満たすためにWeb アプリケーションを構築しましたが、データは静的であり、極めて重要なブルームバーグのデータソースを取り込むことができませんでした。BQuant エンタープライズを採用したことで、これらの制限を回避することが可能になりました。私のチームでは、データ操作に費やす時間が短縮して広範な正規化データに即座にアクセスできるようになり、追加のバックテスト機能を適用して、以前よりもスピーディーに、より多くのアイデアを生み出せるようになりました」

IT部門がブルームバーグのクラウドベースのソリューションを迅速かつコスト効率よく統合

BQuant エンタープライズは、企業が定量分析のためのプラットフォームを導入する際の総保有コストを削減します。システムの相互運用性、データポータビリティ、オープン標準に対応した設計により、お客様の既存のインフラ、データベース、ワークフローとの迅速かつ容易な統合を実現します。さらに、BQuant エンタープライズを活用すると、IT部門 はユーザーのアクティビティを高度なレベルで可視化できるため、企業にとってミッションクリティカルなBQuant プロセスをモニターすることも可能です。ブルームバーグのサポートチームは、IT部門や金融アナリストがBQuant エンタープライズが独自のインフラや機能のニーズに適応するための支援を行います。その結果、市場投入までの時間が短縮され、高い投資収益率、かつてない拡張性を実現しています。また、企業は継続的なサポートとメンテナンスのために、高い評価を得ているブルームバーグのカスタマーサービスを利用することができます。

ブルームバーグの最高技術責任者であるショーン・エドワーズは次のように述べています。「BQuantエンタープライズの構築における当社の目標は、迅速にアクセスでき、無限に拡張できる強力な技術スタックに基づいたオープンアーキテクチャを開発し、お客様の成長に合わせてプラットフォームも進化できるようにすることでした。お客様が自社のシステムに接続して独自のデータと、ブルームバーグの包括的なデータセットとを組み合わせて新しいクオンツ投資戦略をテストあるいは導入する際に、投資家の皆様の協業をさらに促進できるよう、クラウドを活用したターンキー環境を提供します」

BQuant エンタープライズはすでに利用可能となっており、業界で最も定評のあるクラウドプロバイダーに対応しています。ブルームバーグは、インフラのクラウド化に取り組み始めて間もない企業向けに、BQuant エンタープライズをマネージドサービスとして提供する予定です。ブルームバーグターミナルの契約者の皆様は、Excelによるリサーチ分析からのアップグレードや、アプリケーションとしてのモデル配信を提供する「BQuant デスクトップ」にアクセスできます。

BQuantエンタープライズは、ブルームバーグのエンタープライズ・データ事業の一環であり、データ需要の複雑さを簡素化し、高品質のプライシング、リファレンス、規制、オルタナティブ関連のデータセットや、リアルタイムな市場データ、イベントおよびニュースのデータ、流動性分析などを、データ管理、配信技術と共に一元的にご利用いただけるソリューションを提供しています。ブルームバーグのBQuant エンタープライズの詳細については、こちらをご覧ください。

ブルームバーグについて
ブルームバーグは、世界のビジネス・金融情報およびグローバルニュースを提供する情報サービス企業です。情報・人・アイデアをダイナミックなネットワークでつなぎ、有力な意思決定権者にビジネスの勝敗を左右する強力な情報ツールを提供します。ブルームバーグの最大の強みは、迅速かつ正確なデータ、ニュース、分析機能を革新的な技術を用いて提供していることで、これがブルームバーグターミナル・サービスの中核を成しています。ブルームバーグのエンタープライズ・ソリューションは、この中核となる情報・技術の上に構築されており、組織全体におけるデータや情報へのアクセスから統合、配信、管理まで、より効率的かつ効果的な業務遂行を支援します。詳細については、こちらにアクセスするか、デモをリクエストしてください。

(註1)470億米ドルの運用資産総額(AUM)と20億米ドルのAsset Under Advisementを含む(2021年9月時点)

*本プレスリリースはBloombergが2021年9月29日(現地時間)に英語で発表を行ったプレスリリースを日本語に翻訳・再編集したものです。オリジナルのプレスリリースの正式言語は英語であり、この内容および解釈については下記の英語版が優先となります。英文オリジナルにつきましてはこちらのサイトをご参照ください。

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